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はん濫注意水位/避難判断水位/はん濫危険水位

[water level for flood caution : water level for evacuation order : water level for flood warning]

河田惠昭(関西大学社会安全学部教授)

 河川の増水やはん濫などに対する住民の避難行動等の参考となるように、気象庁は国土交通省などと共同で、指定河川洪水予報として、あらかじめ指定した河川について、区間を定めて水位の予報を行っている。各水位の名称は、気象庁と国土交通省により定められている。
 2021年5月20日に災害対策基本法が改正され、従来の5段階の「警戒レベル」に対し、新たな避難情報等を結びつけて伝えることになった。これに伴って河川の水位の予報と「警戒レベル」の関係も、つぎのように改正された。

 まず、「はん濫注意水位」(警戒レベル2相当)は、はん濫の発生に対する注意を求める段階で発表される。なお、この段階では「洪水注意報」が発表され、警戒レベル2から3の間の段階では「洪水警報」が発表される。洪水警報が発表されたなら、まもなく警戒レベル3に移行すると考え、高齢者や避難行動要支援者等は、避難準備を開始する必要がある。

 次に警戒レベル3相当(避難準備等のはん濫発生に対する警戒を求める段階)に達すると、「避難判断水位」が発表される。この段階では市町村からの「高齢者等避難」(高齢者などの避難行動要支援者とその支援者は危険な場所から避難)も発令される。

 さらに危険度が高い「はん濫危険水位」(警戒レベル4相当)は、いつはん濫してもおかしくない状態で、市町村から「避難指示」(対象地域の全住民が危険な場所から避難)が発令され、避難等、はん濫発生への対応を求める段階に相当する。たとえ避難指示が発令されていない場合でも、自ら避難の判断をして、避難しなければならない。

著者情報

関西大学社会安全学部教授

河田惠昭

かわた よしあき

1946年生まれ。京都大学工学部卒、同大学院博士課程修了。工学博士。阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」センター長を兼務。2007年、国連SASAKAWA防災賞受賞(本邦初)、09年、防災功労者内閣総理大臣表彰、17年、アカデミア賞受賞。東日本大震災復興構想会議委員。中央防災会議防災対策実行会議委員。著書に『津波災害』(2010年、岩波新書)、『これからの防災・減災がわかる本』(2008年、岩波ジュニア新書)、『にげましょう』(2014年、共同通信社)、『日本水没』(2016年、朝日新書)など多数。

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