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性知識イミダス:男性不妊症の気になる話Q&A~サウナやAGA(男性型脱毛症)治療薬は妊活にNGなのか?よく聞く話の真偽を専門家に質問!

イミダス編

(構成・文/加藤裕子)

 おたふく風邪(流行性耳下腺炎)や新型コロナウイルスに感染すると男性不妊症になるという話は本当なのか。「陰嚢いんのうが高温になると精子に悪影響を与える」と言われるが、80℃以上にもなるサウナにのんびり入っていても大丈夫なのか。そんな男性不妊症に関する気になる話の本当のところを、泌尿器科医で東京・日本橋「プライベートケアクリニック東京 東京院」院長の小堀善友医師に質問してみた。

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小堀善友医師(泌尿器科医)


Q1.サウナで男性不妊症になると聞いたことがあります。サウナが好きなのですが、子どもを望むならやめたほうがいいのでしょうか。
Q2.AGA(男性型脱毛症)治療薬を使うと男性不妊症になると聞きますが、本当でしょうか。
Q3.「おたふく風邪にかかると男性不妊症になる」と聞いたことがあります。おたふく風邪になったことがあるので心配です。
Q4.新型コロナウイルスに感染すると男性不妊症になりますか。
Q5.女性は将来の不妊に備えて卵子の凍結ができるそうですが、男性も若いうちに精子を凍結しておいたほうがいいですか。


Q1.サウナで男性不妊症になると聞いたことがあります。サウナが好きなのですが、子どもを望むならやめたほうがいいのでしょうか。

 精子が熱に弱いのは事実なので、子どもがほしいのであればサウナはよくないと言われることがあります。といっても、サウナ文化が定着している北欧の国々でも子どもは生まれているわけですし、常識的な範囲で楽しむ分には問題ないと思います。同様の理由でノートパソコンを膝の上で使うと、陰嚢とその内部の精巣に熱がこもり、精子によくないという話もありますが、ノートパソコンを膝の上で使う人が皆、男性不妊症になるわけではありません。要は常識的な範囲で判断しましょう、ということですね。

Q2. AGA(男性型脱毛症)治療薬を使うと男性不妊症になると聞きますが、本当でしょうか。

 AGA治療薬はホルモンに影響を与え、造精機能を低下させると言われていますが、一方で「低下しない」という研究も出ています。当院の患者さんでも、AGA治療薬を飲んでいても精液検査の結果は悪くないということはよくあるので、そうしたケースでは、飲み続けてもかまわないのではないかと思います。
 ただ、男性不妊症に影響を与えることが明らかになっている薬剤もあります。たとえば、抗がん剤は精子のもととなる精祖細胞を減少させます。また前立腺肥大症治療薬(シロドシンなど)は逆行性射精や精液排出不全を引き起こし、精液量を低下させることがわかっています。その他、ステロイドサラゾピリン(潰瘍性大腸炎治療薬)、シメチジン(胃潰瘍治療薬)を服用している場合、薬剤の中止・変更・減量が必要かもしれませんので、主治医に相談してみましょう。

Q3.「おたふく風邪にかかると男性不妊症になる」と聞いたことがあります。おたふく風邪になったことがあるので心配です。

 おたふく風邪(ムンプス。流行性耳下腺炎)にかかっても、ほっぺたが腫れるだけなら心配ありません。ただし、思春期以降におたふく風邪になり、精巣が炎症して腫れる(ムンプス精巣炎)と、精子形成障害を起こす可能性があります。基本的には、ワクチンで予防するのがよいでしょう。

Q4.新型コロナウイルスに感染すると男性不妊症になりますか。

 新型コロナウイルスが精子に与える影響については、既にさまざまな研究が行われています。
 新型コロナウイルスに罹患後、精子の運動性が悪くなったり、精子の数が減少したりするという報告も出ていますが、精子がすべて新しい精子に入れ替わる1サイクル(約3カ月)を過ぎると回復することが多いようです。インフルエンザでも同様の現象が見られますので、この研究結果は納得できる気がします。そもそも、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザにかかると精子の状態が悪くなるというのは、ウイルスそのものが影響しているというより、高熱による精巣へのダメージが大きいのではないかと考えられます。

Q5.女性は将来の不妊に備えて卵子の凍結ができるそうですが、男性も若いうちに精子を凍結しておいたほうがいいですか。

 病気ではなくても将来に備えて卵子や精子を凍結しておくことを「社会的卵子凍結」「社会的精子凍結」と言います。社会的卵子凍結は、妊娠・出産の確率を上げる効果が「ある」というエビデンスがあるのですが、社会的精子凍結は逆に、効果が大して「ない」、というエビデンスがあります。精子を凍結・融解するデメリットとして、精子の細胞壁が損傷し、運動性も約50%低下すると言われ、人工授精での妊娠が難しくなるということがわかっています。一般的には、体外受精をすれば男性は何歳になっても子どもを持つことができると言われていますので、社会的精子凍結は精子凍結・融解のデメリットを上回るメリットがなく、やる意味がないと言えるでしょう。
 一方、生殖機能に影響を与える精巣がん等の患者に対する「医学的精子凍結」は、抗がん剤治療や放射線治療が造精機能を低下させる可能性があるため、とにかく精子を確保しておくという意味で、治療前に精子を凍結保存しておくというのは有効な選択肢となります。ただし、まだ射精ができない思春期以前の小児は、精子凍結を行うことができません。精巣組織を凍結して保存するという手段もないわけではありませんが、手術の事例も限られていますし、さらに精巣組織凍結が妊孕力を保証するという根拠はありません。小児がんの場合は、とにかくがんの治療が最優先ということになるでしょう。 

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イミダス編

いみだすへん

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