性知識イミダス:女性の生殖器を知ろう②外性器
イミダス編
(構成・文/加藤裕子)

処女膜が破れるってどういうこと? Gスポットってどこにあるの? 大陰唇はどこのことで、どこからが小陰唇なのか? 会陰(えいん)は性器の一部なのか? 私の性器、“変”じゃないだろうか? 女性外性器にまつわる疑問は、なかなか人に聞きにくいかもしれない。機能や構造をしっかり知ろう。(監修・早乙女智子医師〈産婦人科医・セックスセラピスト〉)
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【内性器について解説した「性知識イミダス:女性の生殖器を知ろう」はこちら!】
〈女性外性器のチェック方法とポイント〉

『セックス・セラピー入門』(2018年、金原出版)などを参照しイミダス編集部作成
手鏡などで、外性器各部の構造、クリトリス、外尿道口、腟口、肛門の位置関係を確認する。触れる場合は手を清潔に洗っておく。特にクリトリスは敏感なので、そっと優しく触るようにする。雑菌などに感染しやすい尿道口や肛門付近、違和感を生じやすい尿道口から腟口にかけての腟前庭には触らない。腟口から肛門の間の会陰(えいん)は厳密には性器ではなく筋肉だが、妊娠時にマッサージを勧められることもあり、触れやすい部分。
初めて外性器にふれる場合は、腟がうるおいやすい月経終了直後がよい。月経前はプロゲステロンの影響が強く、おりものがねばねばしているので滑りにくいほか、心身のコンディションが整いにくいため、初めて試すには向いていない。月経中は、経血が出てくるので腟口を確認しやすいが、気が進まないのであれば、無理にする必要はない。

早乙女医師提供の図をもとにイミダス編集部作成
〈女性外性器とその周辺の構造と名称〉
●恥丘(ちきゅう)
恥骨(ちこつ)の結合部を覆う脂肪が丘のようにふくらんだ部分。ふくらみ具合には個人差がある。思春期が終わるまでに陰毛が生えてくる。
●外性器(外陰部)
・大陰唇(だいいんしん)
股の付け根から会陰までつながり、他の外陰部を保護するように取り囲む、主に脂肪組織のひだ。男性の陰嚢に相当し、表面は皮膚なので陰毛が生える。
・小陰唇(しょういんしん)
大陰唇の内側にあり、粘膜で覆われている、デリケートな花びら状の対になったひだ。大きさ、左右の違い、色には個人差がある。小陰唇の黒ずみは、年齢や下着などによる摩擦、ホルモンバランスの変化が原因。
・腟前庭(ちつぜんてい)
小陰唇を広げたところに見える部分で、クリトリス側から順番に、尿が出る外尿道口と腟口がある。腟前庭のバルトリン腺は、刺激を受けると腟口を潤す粘液を分泌する。
・腟口(ちつこう)
腟の入り口。男性とセックスするときの陰茎(ペニス)の入り口で、出産では赤ちゃんの出口になり、経血やおりものが出るところ。腟口から5~10mmほど内部にあるのが「処女膜」と呼ばれる腟壁についた環状の粘膜のひだ。ひだの収縮性には個人差があり、初めて腟に陰茎などを挿入するときにひだが切れて出血する人もいれば、しない人もいる。
「処女膜と言いますが、腟の中に『膜』が張っているわけではなく、腟の入り口にあるひだのことで、中心部には穴があいています。ですから、(初めてに限らず)セックスの時に出血するのは、処女膜というひだに亀裂が入って出血するためですが、治癒力が高い場所なのですぐに血は止まります。処女膜には弾力性があって伸び縮みしますから、出産しても処女膜が残ってる人もいますし、処女膜の形や厚さも人それぞれと言えます」(早乙女先生)

『徹底図解!「女」のからだQ&A』(2004年、宝島社)などを参照しイミダス編集部作成
・クリトリス(陰核)
男性の陰茎に相当する場所で、狭義のクリトリスは小陰唇の恥丘側の端に見える小さな突起(陰核亀頭)のこと。突起は男性の陰茎でいうところの亀頭部で、陰核包皮によって覆われている。ただし、突起として体表に出ているのはクリトリス全体のほんの一部で、陰核亀頭の根本の部分(陰核体部)から1対の脚(陰核脚部)が伸び、その下のV字状の組織(前庭球)とともに小陰唇の内側を走り、腟前壁(腟壁の腹側。背中側は腟後壁という)の下3分の1ぐらいまでの部分まで続いている。全体の大きさは5cm以上あり、感覚神経と血管が密集しており、陰茎同様に海綿体構造をもっているため、性的に興奮すると充血し勃起する。非常に敏感な部分なので強い刺激は避ける。

早乙女医師提供の図をもとにイミダス編集部作成
「男と女のからだは違うというイメージがありますが、初期の胎児はすべて女性器の型を持っています。卵子の受精後、7週目ぐらいでクリトリスが陰茎に、陰唇が陰嚢に、精巣が卵巣にと男女に分かれていきます。
ちなみに、いわゆる「Gスポット」と呼ばれる性感帯はクリトリスの神経終末にあたる場所で、Gスポットという器官は存在しません。つまり、性的快感を呼び起こすためには、クリトリスを外から触るか中から触るか、という話になります。
また、クリトリスには陰茎と同様に包皮があって、刺激して勃起すると皮が剥けます。「自分にはクリトリスがない」という人もいますが、たいていは包皮で隠れていて見えないだけというケースです。男性の包茎に相当する女性のクリトリスの包茎もあって、勃起したときに包皮が剥けないと感度が悪かったり、包皮とクリトリスの間に感染がおこったり、クリトリスに腫瘍ができることもあります」(早乙女先生)
●会陰(えいん)
腟口と肛門の間の筋肉で、伸縮性がある。出産時に裂けることを避けるため、あらかじめ切開することもあるが、うまく保護して裂傷しないような処置もできる。