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“普通の日本人”のあいまいな不安

 SNSで排外的な投稿やリポストをしつつ、自己紹介欄には「右派でも左派でもない普通の日本人」「ただ普通に日本を愛しているだけの日本人」――そんな言葉を載せているアカウントは少なくない。日の丸をアイコンとするそのような人々を総称して『日の丸クラスター』と呼ぶネットスラングもあるそうだが、今、そんな“普通の日本人”の裾野がどんどん広がっているように感じる。
 そのきっかけとなったのが「日本人ファースト」という言葉だ。
 日の丸の小旗を振り、「ニッポン」とコールしながら移民政策反対デモに参加する一方、職場や家庭では「善良な隣人」だろう人々の姿が2025年の夏以降、突然、可視化された。
 そんな“普通の日本人”が抱える不安や剥奪感から、分断の瀬戸際に立つに至った日本社会の行く末を、さまざまな専門家との対話を通じて考える。

著者情報

作家、活動家

雨宮処凛

あまみや かりん

1975年、北海道生まれ。作家、活動家。反貧困ネットワーク世話人。バンギャル、右翼活動家を経て、2000年に自伝的エッセー『生き地獄天国』でデビュー。自身の経験から、若者の生きづらさについて著作を発表する傍ら、イラクや北朝鮮へ渡航を重ねる。その後、格差や貧困問題について取材、執筆、運動を続ける。『生きさせろ! 難民化する若者たち』でJCJ賞受賞。著書に『一億総貧困時代』『「女子」という呪い』など多数。

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